最終更新日:2022-03-10
大阪府・市が夢洲に誘致を目指すIRについて、大阪市議会はIR運営事業者の代表取締役2名を参考人として議会に承知することを決定しました。
2名は3月16日の市議会委員会に出席する予定となっており、当日は夢洲の土壌対策費用についての確認が行われる見込みです。
市議会では土壌対策費用の公費負担に疑問の声 市長への質問が相次ぐ
大阪市はこれまでに、IR建設予定地である夢洲の地盤改良や土壌汚染対策費として約790億円を負担する方針を発表。
3月3日に行われた市議会では、この整備費用をめぐる質疑が相次ぎました。
この日の代表質問で松井一郎大阪市長は、「会場の整備に新たな公費の投入はないのか。また、経営不振で事業者が破綻や撤退した場合のリスクはどうなるのか」との質問に対し、「今、示している限度額の範囲で取り組む」としたうえで、「仮に破綻や撤退した場合も事業継承や再公募などでIR事業を継続するように努力する」と回答。
また、「これまでIRに公費は投じないと言っていたのに多額の公金が投じられており、実質的に民間企業を支援しているのではないか」との意見については、「IRは民設民営で、土地課題への対応は事業者を支援するものではなく、所有者の責任として安全安心な土地を貸すうえでのものだと考えている」と述べています。
大阪市による夢洲の土壌対策費用負担について詳しくはこちら
運営事業者2名を参考人として市議会招致 費用負担について確認する意向
この多額の費用負担を問題視する自民党市議団は、IR運営事業者の参考人招致を市議会に申し入れ、他会派も賛同。
3月7日の市議会委員会にて、全会一致で招致が決定しました。
参考人として招致されるのは、MGM・リゾーツ・インターナショナルの日本法人社長のエド・バウワーズ氏とオリックス株式会社執行役の高橋豊典氏の2名。
両氏ともIR事業実施を目的として設立された「大阪IR株式会社」の代表取締役を務めており、3月16日の委員会に出席する予定です。
当日は、大阪市が夢洲の土壌対策費の負担を決めた経緯などについて参考人に直接確認が行われるとみられています。